2002/11/2
赤城山
(赤城温泉〜鍋割山・荒山)

【色づいた山もみじ】
この週末は妙義山に行こうと思っていたが、冬型の気圧配置で風が予想されたので岩場の多い妙義はやめて、赤城に行くことにした。今年はまだ1回しか赤城に行っていなかったので、そろそろ行きたいと思っていたのだ。赤城もいろいろコースがあるのだが、今回はまだ行ったことの無い赤城温泉から登ることにした。そこからはまだ未定。登りながら考えよう。
道中から見える赤城は、山頂の方に雪雲がかかり、一部白くなっていた。それを間近で見てみたいと思い「地蔵岳にしようかな〜」なんて考えながら車を走らせる。
途中で道を間違え、20分ほどロスしたのち登山口の赤城温泉に着いた。駐車場に車を停めトイレを済ませて出発。このコース、ガイドブックなどには載っておらず歩く人もほとんど居ないようだが、関東ふれあいの道に指定されており入り口には説明の看板が立っていた。
道路から急な階段を降りるとつり橋がある。これを渡ると暗い植林の斜面となり、道はジグザクの急登になる。今日は新しい登山靴なので、まだ足になじんでいないのかちょっとギクシャクした感じで登っていく。あまり歩かれていないと思われるコースだが、さすが「関東ふれあいの道」。幅もあり歩きやすく整備されている。
ひと登りすると尾根を乗り越しいったん沢に下る。流れはひと跨ぎできるほどの水流しかないが、ちょっと荒れた感じの沢だった。ここから斜面をトラバース気味に歩いていくと、まもなく赤城神社との分岐点に出た。ちょっと赤城神社方面を探索してみるが道は藪に覆われつつあった。歩く人はまず居ないのだろう。
ここからはだらだらした登りが続く。地質的には荒山からの溶岩流の裾にあたるところだ。このあたりから熊笹の林床に広葉樹も出てきてところどころに真っ赤に染まったモミジなども見られるようになってきた。
ちょっと行くとまた赤城神社への分岐があった。こちらはそれなりに歩かれているようなので、さっきの道は放棄されたのだろう。この道は新しいのか地形図には載っていなかった。そういえば地形図にはもう1本ルートがあるのだが、こちらの道への分岐はどこにも見当たらない。すでに廃道と化しているのだろうか。
しばらく行くと道は左に直角に曲がり斜面を横切るように登っていく。そしてまもなく大きな岩のある荒山への分岐点に着いた。ここまで来ると周りの木々は落葉しているものが多く、明るい感じがする。小腹が空いてきたのでここで小休止して、テルモスに入れてきた紅茶を飲みながらドーナツをひとつかじる。時折、風が「ゴォー」と音を立てて過ぎ去って行くが木々にさえぎられて割りと寒くはない。
休憩が終わり、帰りに通る予定の荒山への道を確認して先に進む。道は落ち葉に覆われ明るい林の中を歩いていると、すっかり冬の陽だまりハイクといった感じだ。ほとんどアップダウンも無い道をしばらく歩くと、人の声が聞こえてきて十字路に飛び出した。ここは左から森林公園より登ってきた道が交差する所で、ふれあいの道はここで右に曲がり小沼の方へ向かう。直進するとすぐに荒山高原だ。また一角には東屋(下の避難小屋と呼ばれる)と芝の広場があり、休憩するにもいい場所だ。
さて、ここでルートの選択をしなくてはならない。地蔵岳に向かうには右折、あるいは直進して鍋割山に向かうか。考えた末、時間的に地蔵岳に行くのは厳しいと思い、鍋割山と荒山に行くことにした。
直進して10分ほど歩くと荒山高原に出る。ここは荒山と鍋割山の鞍部で、初夏にはツツジが咲き乱れるところだ。右が荒山、左が鍋割山、直進するとバス停のある箕輪に下る。とりあえずは左に行き鍋割山に向かう。
鍋割山とは丹沢にも同じ名前の山があり、そちらの方が有名だろう。こちらの鍋割山は前橋あたりから見ると本当になべを伏せたような形に見える。赤城山の中でも南西方向に突き出た尾根になるので展望は抜群で、地元では初日の出を見るので有名な場所である。ただし冬の季節風が吹くとき、この稜線は風向に直角となり、非常に寒そうだ。今日もそんな感じかと思ったが、稜線に出てみるとそれほどでもなかった。
霜柱が溶けて滑りやすいところをちょっと登ると展望が広がる。尾根上につけられた道を景色を楽しみながら歩いていく。所々風の避けられるところでは、休憩している人たちも居た。最後にちょっと下って登り返した所が赤城の「鍋割山」の山頂だ。ここには山頂の標識と、浮き出てしまった2等三角点がある。
とりあえずは景色を写真に収める。目の前には関東平野が広がり、その中を利根川がうねうねと光っている。その周りを筑波山から始まって、丹沢、秩父連山、上信国境の山などが取り囲んでいる。富士山や南北アルプス、上越国境の山も見えるはずだが、この日は雪雲の中で見ることはできなかった。そうこうしているうちに子供がたくさん上がってきた。自治会の遠足か何かかな?だいぶにぎやかになってきたので、退散することにした。
荒山高原まではもと来た道をそのまま戻る。行く手にはこれから登る荒山と、うっすら雪化粧した地蔵岳が見えている。今日は晴れベースの天気だが、時折雲がかかると途端に寒くなる。荒山高原に着いてそのまま荒山に登ってしまおうかとも思ったが、もうお昼を過ぎているのでここで昼食にした。
じっと座って昼食を食べているとさすがに寒い。日が当たっているうちはまだいいが、雲がかかるともう堪らない。予想図では1500m付近で0℃以下の気温だったが、やはりそれに近いものがあるだろう。食べ終わって紅茶をすするとすぐに出発することにした。
荒山に向かって歩を進めると、ならやら白いものがちらほらと舞ってきた。雪だ。正確には雪あられだった。積もる程ではないが見回せば結構降っている。どんどん登って山頂に近づくと日陰には朝方降っていたものと思われる雪が残っていた。最後にロープのかかっている急登をこなすと荒山の山頂に到着した。ここは昔信仰登山で登られていたようで、岩の祠が祀られている。山頂付近を少し歩くとこのほかに小さな祠が笹薮の中に見つけることができた。
ここで休憩してもいいのだが、景色は木々に隔たられて今ひとつ。ちょっと下ると見晴らしのいい岩場があるので、いつものようにそこで休憩することにする。ところどころにある岩の間を抜けてしばらく下ると左側にちょっとした岩棚がある。ここでザックをおろしてティータイムとした。
正面にはアンテナの立っている地蔵岳と、その奥に雪化粧した赤城の最高峰の黒檜山が見えている。この黒檜山は赤城の山々の中でもひときわ高いので、この山だけ雲がかかることが多い。今日もそんな感じで雪化粧しているのだろう。眼下の谷間には今朝出発した赤城温泉の建物が見えている。ずいぶんと歩いてきたもんだなぁ、と思った。
展望のティータイムを過ごした後、下山にかかる。どんどん降りていくと「上の避難小屋」のある十字路。ここは「下の避難小屋」から登ってきた道(関東ふれあいの道)が交差するところだ。避難小屋と言ってもやっぱりここも東屋だ。今日はここを直進して赤城温泉に下る。初めて通る道だが、あまり歩かれていない様子でちょっと踏み跡あやしいところもあった。
このあたりから右膝が痛くなってくる。どうも今年は下りで膝が痛くなることが多い。右足をかばいながら木の階段を降りていくと見覚えのある大岩が見えて、朝に通った道に突き当たった。歩いてみて判ったが、この道も地形図とは違う。若干東よりにふれあいの道に出るようだ。
ここからはゆるい下りなのでどんどん歩ける。赤城神社との分岐で地図を見ていると、突然近くで「ガサガサ」と音がしてビクッっとする。音のしたほうを良く見てみると野うさぎか何かが笹薮の中に消えていった。無防備な状態で不意を衝かれたので、一瞬全身の毛が逆立った気がした。荒山高原で「熊出没注意」なんて看板を見たせいか。
気を取り直して歩いて行き、最後の急坂は横向きに半歩ずつ降りてなんとか今日の行程を終えることができた。今回のコース、荒山高原までの行き帰りでは、誰一人会うことは無かった。やはり静かなコースだった。風呂はここの赤城温泉でも、下の忠治温泉でも日帰り入浴できるのだが、今日は一人だし近いのでそのまま自宅へと帰ることにした。
赤城温泉 J−PHONE ・・・圏外
赤城温泉 (9:20) ― 赤城神社分岐 (10:05) ― 荒山分岐 (10:55/11:00) ― 芝の広場 (11:25) ― 荒山高原 (11:35) ―
鍋割山 (12:10/12:20) ― 荒山高原 (12:50/13:10) ― 荒山 (13:55/14:05) ― 岩場 (14:15/14:25) ― 上の避難小屋 (14:30) ―
荒山分岐 (14:50) ― 赤城温泉 (15:55)
歩行時間 : 5時間40分